76 白川川水質調査体験学習
景観学習の一貫である白川川の水生生物調査を川内川河川事務所の専門スタッフの方々と一緒に行いました。白川川は,皆さんもご存知の通り,伊佐市・姶良郡湧水町を流れる川内川水系の一級河川です。
まずは,身近な川を知るための調査ポケットブックで,川内川の長さ137m(九州で第2位),流域面積1600㎞²(九州で第5位),どこを流れているのか(熊本県の白髪岳から流れ出て,宮崎県のえびの市を通って,鹿児島県の湧水町やさつま町を通って,最後に薩摩川内市から東シナ海へそそいでいる。)について学びました。
そして,肉眼でもきれいに見える川の水がどのくらい澄んでいるか,「透視時計」と呼ばれるメスシリンダーを大型にしたような入れ物(1m)に川の水を入れ,観察してみました。この透視時計は,底に「✕」印があり上から覗き込んだ時くっきりと「✕」印が見えるまで水を抜いくことで透視度をはかることができます。実際に中を覗き込んでみると,くっきり「✕」印を確認することができました。白川川の水の透明度は100cmで,きれいに澄んでいることが証明されました。
次に,このきれいな白川川の水は生きものが住みやすい環境にあるのかどうか,パックテストを使って水質調査を行いました。パックテストの使い方は,以前学習済みだったので今回はわりとスムーズに調べることができました。
パックテストの結果は,PHが7.0で「中性」,COD(川の水に入っているよごれの量)4mg/L「きれいな水」,NH4-N(ウシ・ブタなどの生き物のし尿が川に入っていないかアンモニア態窒素量)0.2mg/L「きれいな水」で,生き物が生息しやすい川であることが分かりました。
次は実際に川へ入り,どんな生き物がいるのか探してみました。石の裏や草の根元のあたりを中心に探してみました。
サワガニが多く捕れました。その他にどんな生き物がいるか,生き物パンフレットを見ながら探しました。
サワガニの他に,やご(ハグロトンボやコヤマトンボの幼虫)や,イモムシのようなヒゲナガカワトビケラ,タニシ(スクミリンゴガイ),メダカのようなオイカワなど色々な生き物を捕まえることができました。
子どもたちは,実際に川へ入ることで,たくさんの生き物と出会い,さらに白川川の水がきれいであることを実感できたようです。これからも,このきれいな川を守っていけるとよいですね。景観学習を学ぶことで,伊佐の自然の豊かさと環境の素晴らしさに気づかされ,これからの自分たちの生活の在り方を見直すよいきっかけとなりました。